詩篇4-6; 使徒17:16-34

詩篇

第4篇

4:1わたしの義を助け守られる神よ、
わたしが呼ばわる時、お答えください。
あなたはわたしが悩んでいた時、
わたしをくつろがせてくださいました。
わたしをあわれみ、わたしの祈をお聞きください。
4:2人の子らよ、いつまでわたしの誉をはずかしめるのか。
いつまでむなしい言葉を愛し、
偽りを慕い求めるのか。〔セラ
4:3しかしあなたがたは知るがよい、
主は神を敬う人をご自分のために聖別されたことを。
主はわたしが呼ばわる時におききくださる。
4:4あなたがたは怒っても、罪を犯してはならない。
床の上で静かに自分の心に語りなさい。〔セラ
4:5義のいけにえをささげて主に寄り頼みなさい。
4:6多くの人は言う、
「どうか、わたしたちに良い事が見られるように。
主よ、どうか、み顔の光を
わたしたちの上に照されるように」と。
4:7あなたがわたしの心にお与えになった喜びは、
穀物と、ぶどう酒の豊かな時の喜びに
まさるものでした。
4:8わたしは安らかに伏し、また眠ります。
主よ、わたしを安らかにおらせてくださるのは、
ただあなただけです。

第5篇

5:1主よ、わたしの言葉に耳を傾け、
わたしの嘆きに、み心をとめてください。
5:2わが王、わが神よ、
わたしの叫びの声をお聞きください。
わたしはあなたに祈っています。
5:3主よ、朝ごとにあなたはわたしの声を聞かれます。
わたしは朝ごとにあなたのために
いけにえを備えて待ち望みます。
5:4あなたは悪しき事を喜ばれる神ではない。
悪人はあなたのもとに身を寄せることはできない。
5:5高ぶる者はあなたの目の前に立つことはできない。
あなたはすべて悪を行う者を憎まれる。
5:6あなたは偽りを言う者を滅ぼされる。
主は血を流す者と、人をだます者を忌みきらわれる。
5:7しかし、わたしはあなたの豊かないつくしみによって、
あなたの家に入り、
聖なる宮にむかって、かしこみ伏し拝みます。
5:8主よ、わたしのあだのゆえに、
あなたの義をもってわたしを導き、
わたしの前にあなたの道をまっすぐにしてください。
5:9彼らの口には真実がなく、彼らの心には滅びがあり、
そののどは開いた墓、
その舌はへつらいを言うのです。
5:10神よ、どうか彼らにその罪を負わせ、
そのはかりごとによって、みずから倒れさせ、
その多くのとがのゆえに彼らを追いだしてください。
彼らはあなたにそむいたからです。
5:11しかし、すべてあなたに寄り頼む者を喜ばせ、
とこしえに喜び呼ばわらせてください。
また、み名を愛する者があなたによって
喜びを得るように、彼らをお守りください。
5:12主よ、あなたは正しい者を祝福し、
盾をもってするように、
恵みをもってこれをおおい守られます。

第6篇

6:1主よ、あなたの怒りをもって、わたしを責めず、
あなたの激しい怒りをもって、
わたしを懲しめないでください。
6:2主よ、わたしをあわれんでください。
わたしは弱り衰えています。
主よ、わたしをいやしてください。
わたしの骨は悩み苦しんでいます。
6:3わたしの魂もまたいたく悩み苦しんでいます。
主よ、あなたはいつまでお怒りになるのですか。
6:4主よ、かえりみて、わたしの命をお救いください。
あなたのいつくしみにより、わたしをお助けください。
6:5死においては、あなたを覚えるものはなく、
陰府においては、だれがあなたを
ほめたたえることができましょうか。
6:6わたしは嘆きによって疲れ、
夜ごとに涙をもって、わたしのふしどをただよわせ、
わたしのしとねをぬらした。
6:7わたしの目は憂いによって衰え、
もろもろのあだのゆえに弱くなった。
6:8すべて悪を行う者よ、わたしを離れ去れ。
主はわたしの泣く声を聞かれた。
6:9主はわたしの願いを聞かれた。
主はわたしの祈をうけられる。
6:10わたしの敵は恥じて、いたく悩み苦しみ、
彼らは退いて、たちどころに恥をうけるであろう。


使徒

第17章

17:16さて、パウロはアテネで彼らを待っている間に、市内に偶像がおびただしくあるのを見て、心に憤りを感じた。17:17そこで彼は、会堂ではユダヤ人や信心深い人たちと論じ、広場では毎日そこで出会う人々を相手に論じた。17:18また、エピクロス派やストア派の哲学者数人も、パウロと議論を戦わせていたが、その中のある者たちが言った、「このおしゃべりは、いったい、何を言おうとしているのか」。また、ほかの者たちは、「あれは、異国の神々を伝えようとしているらしい」と言った。パウロが、イエスと復活とを、宣べ伝えていたからであった。17:19そこで、彼らはパウロをアレオパゴスの評議所に連れて行って、「君の語っている新しい教がどんなものか、知らせてもらえまいか。17:20君がなんだか珍らしいことをわれわれに聞かせているので、それがなんの事なのか知りたいと思うのだ」と言った。17:21いったい、アテネ人もそこに滞在している外国人もみな、何か耳新しいことを話したり聞いたりすることのみに、時を過ごしていたのである。17:22そこでパウロは、アレオパゴスの評議所のまん中に立って言った。
「アテネの人たちよ、あなたがたは、あらゆる点において、すこぶる宗教心に富んでおられると、わたしは見ている。17:23実は、わたしが道を通りながら、あなたがたの拝むいろいろなものを、よく見ているうちに、『知られない神に』と刻まれた祭壇もあるのに気がついた。そこで、あなたがたが知らずに拝んでいるものを、いま知らせてあげよう。17:24この世界と、その中にある万物とを造った神は、天地の主であるのだから、手で造った宮などにはお住みにならない。17:25また、何か不足でもしておるかのように、人の手によって仕えられる必要もない。神は、すべての人々に命と息と万物とを与え、17:26また、ひとりの人から、あらゆる民族を造り出して、地の全面に住まわせ、それぞれに時代を区分し、国土の境界を定めて下さったのである。17:27こうして、人々が熱心に追い求めて捜しさえすれば、神を見いだせるようにして下さった。事実、神はわれわれひとりびとりから遠く離れておいでになるのではない。17:28われわれは神のうちに生き、動き、存在しているからである。あなたがたのある詩人たちも言ったように、
『われわれも、確かにその子孫である』。
17:29このように、われわれは神の子孫なのであるから、神たる者を、人間の技巧や空想で金や銀や石などに彫り付けたものと同じと、見なすべきではない。17:30神は、このような無知の時代を、これまでは見過ごしにされていたが、今はどこにおる人でも、みな悔い改めなければならないことを命じておられる。17:31神は、義をもってこの世界をさばくためその日を定め、お選びになったかたによってそれをなし遂げようとされている。すなわち、このかたを死人の中からよみがえらせ、その確証をすべての人に示されたのである」。
17:32死人のよみがえりのことを聞くと、ある者たちはあざ笑い、またある者たちは、「この事については、いずれまた聞くことにする」と言った。17:33こうして、パウロは彼らの中から出て行った。17:34しかし、彼にしたがって信じた者も、幾人かあった。その中には、アレオパゴスの裁判人デオヌシオとダマリスという女、また、その他の人々もいた。


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